『君は俺の太陽だ』
そう言ったときだっては笑わなかった。
いや、笑ってはいたけど、真剣に聞いてくれた。
あの時から気持ちはつながってたんだ。
ねぇそうでしょ?マイハ――――

「ッくしょん!」

春の風が気持ちいいそんな午後のこと。













太陽なきみと春なぼく














「ジロー!ジーローくーん!」
真上から照らし続ける太陽は、まぶたでもその光をさえぎることができなかった。
けどはそれをかんたんに隠してしまう。

「んあ・・・・・?う〜〜ん・・・・・」
一度目をしぱしぱとさせてから、目をごしごしさすった。
あ、ほらそんなに擦ったら睫が入っちゃう。ジローは睫が長いんだから。
のいつものくちぐせ。俺のめざまし。うん、いつもどおり。

「もうおひる?」

まだ寝たまま、俺はをみあげた。
はまえかがみになって、腰に手をあてる。
のスカートは少し短くて、きっとうしろから見えちゃうかもしれない。
だから俺はのスカートのすそをひっぱった。

「わっ、ジローなにしてんの?」

はあわてて上半身を起こして、スカートを直した。
俺は理由を言おうかな、と思ったけどやっぱり口を閉じた。
だって忍足が、男はむくちな方がモテんで、って言ってたし。
そうだよね、忍足ホントはすごいおしゃべりなのにね。


「もう、先にご飯食べちゃうよ」
は毎日俺のぶんも弁当を作ってきてくれる。
ただでさえ朝は起きられないのに、朝練あるからあとべがでんわで起こすんだもん。
俺は上半身を起こして、かわいい花柄のつつみをうけとった。

きっとなかみは冷凍食品なんて1つも入ってなくて、タコさんウィンナーには目が
ついてるんだろうな。もちろんタマゴは甘めで。
うさぎがついたフォークで、目のついたタコさんウィンナーを食べる。

「ねぇジロ、今日も部活?」
俺はもう1つのタコさんウィンナーを口にはこびながら、うんうんと考えた。
えーと今日は水曜日だから、たしか部活が休みだっけ。

「ううん、やすみ」
「えっ!?ホント?」
はうれしそうに笑って、タマゴ焼きを俺の口にほうりこんだ。
うれしい時に、人にものをあげるのがのくせ。

「じゃあさ、今日買い物付き合って?」
本当ならめんどくさいなーとか思うんだけど、ならそう思わない。
放課後デートなんてひさしぶりだ。

「うん、いいよ」
カリカリ梅をかみくだし、俺は答えた。
種のはへんで、むせそうになる。

「ジロにそっくりな羊みつけたの。買いにいくんだ」
笑うを見て、俺にそっくりなひつじってどんなだろうと想像したけど、
やっぱり想像つかなくてやめた。


春の風にさそわれて、すこしねむくなった。
のそばにいるといつもあったかい。
だから俺はいったんだ。

『きみは俺の太陽だ』

なら俺はいつものそばにいられるように、風になりたいな。
やさしくてあったかい春の風――――


「あ、ジロ!ピーマンもちゃんと食べてね」


・・・がんばります!





























+++
飴屋様からのキリリクでした。
すっかり遅くなってしまってスイマセン(>_<)!
久々にジローを書いたので、書き方を忘れてしまった・・
飴屋様のみお持ち帰り可です。もちろん返品も!
リクエストありがとうございました。






























SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送