幾億もの星が降り注ぎ、世界を白の闇へと変えてしまっても
俺はお前を必ず見つけ出す。


必ず --------・・・・・・








白い微笑











ネジは目の前にいる相手に向かって構えた。
神経を研ぎ澄まし、弱点を余すところ無く全て見抜く。
「白眼!!」
チャクラの流れを読んで一歩を踏み出そうとしたとき・・・・


「ネジ!!!」


勢いよく開かれた扉の音に、ネジはビクリと反応をしてその方向を見た。
「リー・・・・・・今は修行中だ」
ギロリと睨むのにも構わず、リーは捲くし立てた。
「そんな場合じゃありません!さんがッ・・・」
が・・・?」
ネジは顔を歪ませて先を促した。


さんが攫われた」


瞬間表情を止め、リーに掴みかかった。
「誰だ!!誰がを」
「ぐッ・・・誰かは分かりませんが、南の方に向かったと」
「南・・・・・?」
ネジは手を放すと長い髪を翻し、その場を去った。
「ネジッ!!!」
リーはその背中に呼びかけたが、遠ざかって行くだけだった。








「リー・・・・ネジは」
数分遅れることしばし、ガイは音も無く現れた。
「ガイ先生」
「ネジはどうした」
「それが ------」
リーは顔を曇らせて俯いた。
を追って行ったか」
「はい」
ガイは奥歯を噛み締めた。


「アイツは命に代えてもを助け出そうとするだろう」
「きっとそうすると思います」
「くっ・・・・」
「なぜよりによってさんを・・・・」
「水忍の奴らが子供を攫おうとしたんだ。人質にな。それを見たが、
自分が身代わりになると言って --------」


「ガイ先生!どうすれば」
「追うぞ!俺に付いて来い!」
「押忍!!」










ネジは森の中を駆けていた。
素早く通り過ぎる木々に飛び移り、時折顔を歪ませては前を見ていた。
・・・・・」
呟いた声も森のざわめきとネジの足音に掻き消されていった。



「少し進路を変更したか?」
白眼で相手の人数・特徴は掴めた。
人数は5人。それで木ノ葉を崩そうとしたのか。
「フン・・・・馬鹿なマネを」
ネジは薄く笑うと再び木々に飛び移った。
相手の殺気が伝わってくる。
これでは見つけてくれと言っているようなものだ。
「余程のバカらしいな」



ネジは一番高い木に移ると、下を注意深く見下ろした。
間もなく現れるはずだ。もう間もなく。
ネジは抑えようのない殺気を感じていた。
木ノ葉で人が攫われても、きっと中忍レベルの奴が行くだろう。
任務でもない限りネジが出るような場面ではない。
攫われた相手がでなかったなら ----------




「オラッ!さっさと歩け!!!!」
5人のうち1人が、少女の首をがっしりと掴み歩いている。
うち1人は怪我を負ったらしく、仲間に体を支えられている。
「ただのチンピラか・・・・」
ネジは腕を組み、その様子をじっと見詰めていた。
怒りがふつふつと湧き上がる。捕まえられた少女に絡む腕。



「遅かったな・・・・・チンピラ共」
いきなりの声に、下からどよめきの声が上がる。
1人がネジに気付き、上だと怒鳴った。


「木ノ葉の・・・・・下忍か?」
薄く、挑発的に笑った。
「へへっ!部が悪かったな。こっちは5人だぜ?」
「そうだ。それに人質もいる」
男はの首を一層強く締め上げた。
の口から苦しげな声があがった。


「ネジッ・・・・!」


ネジの眉がぴくりと動いた。
「ネジ・・・・?どっかで聞いた名前だな」
「日向一族だろう・・・・?あの目を持った」
ネジは首を締められていると男達を交互に見やった。
確かに今の自分では部が悪い。下手をすればが殺される。


しかし ----------


「だったら何だと言うのだ?」
「お前の目を狙っていた奴がわんさかいただろう?」
「この目と交換しろと・・・・・・?」
「さすが頭のいいヤツは違うねぇ」
ニヤニヤと笑った男はクナイを取り出し、の首筋にあてた。


「取引といこうじゃねぇか」
「・・・・・その必要はない」


断った事が意外だったのか、男は声を荒げた。
「なにっ!この女がどうなってもいいのか!!」



「取引はしない。なぜなら-----------」
「なッ!?消えた・・・・・・」




木々が声を荒げた----------




「お前は俺に殺される」







目の前に現れたネジに驚く暇も無く、男は数十メートル吹き飛ばされた。
回転をかけ、次々と男達を吹き飛ばしていく。
は目を瞑って身を竦めていた。
静寂が訪れ、が目を開けると自分を苦しめていた腕はもうない。
ネジが目の前に両手で着地した。
長い髪が揺れて顔にかかる。落ち葉がネジの周りをひらひらと舞い降りた。



はそれを黙って見ると、目の前に崩れ倒れた。
ッ・・・・!!」
駆け寄って体を支えると、は弱々しく目を開いた。
「さっき薬を打たれたから-------効いてきちゃったみたい」
腕を捲くると、紫に変色している場所があった。
「痺れ薬か」
ネジはその部分に唇を押し付けると、毒を吸出し吐き出した。




「何でこんな目に合った?」
「子供が攫われそうになってたの」
「だからといって何もお前が・・・・」
「ネジが助けに来てくれるって思ってたから ------」



力なく笑ったを引き寄せ、強く抱きしめた。
「あまり心配させるな」
「ごめん・・・・・」
「心臓が止まるかと思ったぞ」



ネジが顔を離し、見詰め合った時・・・・・






「はっはっはっ−!!ゲス共めが!このガイが退治してくれるわ!」
「素敵です!ガイ先生!!!」






突如現れた場違いな二人に、ネジはこれほどにない怒りを覚えた。






























初めてのナルト、初めてのネジ!
ネジ大好き!アニメ見てもっとスキになりました。
これからもたくさん書いていきます!


05/1/12



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