どこにだって、あたしと一緒じゃなきゃ嫌よ
独占欲
それは昨日の夜、突然の電話。
「明日部活休みだからどっか行こうか?」
嬉しそうな英二の顔が浮かんで、わたしは「うん」と返事した。
デート用に買っておいた洋服を着て、
待ち合わせ場所に急いだ。
いつもなら遅れてくるはずの英二はもう既にそこにいて、
おそーいなんて口を尖らせるから、わたしは思わず吹き出した。
久しぶりに繋いだ手は、この前より大きく思えて。
学校でふざけて女の子と繋ぐ手とは明らかに違った。
街をブラブラしながら、映画でも見る?なんて
英二がわたしを見下ろす。
その大きな瞳に映った自分が嬉しくて、そうだねって
わたしも英二の瞳を見つめ返した。
ラブロマンス系の映画が好きなわたしと、
アクション系の映画が好きな英二。
今日は何でかラブロマンス系を見るらしい。
いつもなら絶対譲らないのに。
どうしたんだろう -------?
映画を見た後、マックでお昼。
買ってきてあげると言う英二を、二人用の席で待った。
こっちに向かって歩いてくる英二に手を振ろうとしたら、
「あれ?英二じゃん?」
近くに座っていた女の子が英二に声をかけた。
英二も何やってんの?なんて話しかけてる。
わたしと英二はクラスが違うから。
仕方がない。分かってるよ。
わたしだって男の子と話すし。
だけどさ -----------
「ごめんごめん」
二人分のセットを持って英二が前の席に座った。
「英二のクラスの人でしょ?」
「そうそう、買い物に来てたんだって」
ふぅん、と言ってわたしは彼女たちに目を向ける。
こっちの様子は気にしてないらしく、お喋りをしていた。
しばらくそっちをじーっと見ていたら、口に何かがあたった。
「なーによそ見してんの?」
英二が出来たてのポテトをわたしの口にぐぃぐぃと押し付ける。
やめてよぉといいながらそのポテトをぱくりと食べた。
「まぁ逆の立場だったら・・・俺も拗ねるけどね」
何だか核心に触れられたみたいで、少し恥ずかしくなった。
「別に拗ねてなんかないよ」
「でもこわーい顔して見てたよ?」
うそっ!と言うと、うそー!と英二は笑って、
「間違えた。カワイイ顔して、だった。」
急にそんなこと言うから、わたしは余計に恥ずかしくなってしまった。
目の前でハンバーガーをパクつく英二を見ながら、
彼に二度目の恋をした。
*************
椎名林檎さんの曲を拝借。
職場で流れてたので、歌詞があってるかどうか・・
ってゆうか題名とあってるかどうか。
ってゆうか!名前変更なし。メンゴ!
独占欲ってほどの強い気持ちじゃないけど、
知らない女の子と喋ってたら嫌ですよね。
ちょっぴし。
だって・・・・・女の子だもん!(キモッ)
04/9/15